銀行のATM手数料を支払わないでお金を節約する方法

銀行のATM手数料を支払わないでお金を節約する方法

貯金の達人
最近の家計に関するニュースと言えば、消費税の増税や、電気料金の値上げなど、家計への負担が増すようなものばかりです。このような厳しい状況のときこそ、お金を引き出すときにかかる無駄な手数料などは抑えたいですね。

銀行のATM手数料を抑える一番賢い方法は、できるだけATMを利用しないことなんです。ATMの利用回数が増えると、お金を下ろすたびに手数料について意識する必要がありますし、利用回数に応じて手数料が必要な銀行も最近は増えています。

私は、ATM手数料がかからない時間帯に銀行にあるATMに出かけて、必ず限度額の50万円を引き出します。1度に1万円とか5万円を引き下ろしている人がいますけど、ATMでお金を引き出す時間も無駄なので、とにかくATMを利用する回数を減らすようにすることが大切です。

銀行のATM出金手数料は4つの項目によって決まる

銀行のATM出金手数料は次の4つの項目によって決まりますので、あなたの出金タイプに合った最適な銀行を選びましょう。

1.出金する提携ATM

例えば、楽天銀行の出金手数料は、セブン銀行ATMからは210円、イーネットATMからは262円といったように、提携先の銀行ATMによって出金手数料が変わります。

2.1ヶ月あたりの出金回数

毎月3回の出金までは手数料無料といったように、月の出金回数によって手数料が異なる場合があります。毎月1回しか出金しないような方は、出金回数によって手数料が無料になる銀行を選択されると良いでしょう。

3.出金する時間

7:00~19:00まで無料で、それ以外の時間帯は105円の出金手数料がかかるという具合に、出金時間によって手数料が変わる場合があります。お金を引き落とす時間が毎回決まっている方は、その時間に出金手数料が無料の銀行を選びましょう。

4.一度に出金する金額

3万円以上の場合は出金手数料が無料など、一度に引き落とす金額が大きいほど手数料がかからない銀行(ジャパンネット銀行)があります。一度に3万円以上を必ず引き落とす方は、ジャパンネット銀行なら出金手数料を無料にできますね。

三菱東京UFJ銀行のATM手数料変更から分かること

三菱東京UFJ銀行は、平成25年12月20日より、自行および提携コンビニとATM相互利用金融機関のATM利用手数料を変更すると決定しました。(公式サイト:ATM利用手数料)この変更は、一言で言えば、利用者の利便性を損なう方向での変更です。それでは、具体的にみてみましょう。

まず、優遇措置のない一般的な預金者に適用される手数料体系においては、自行ATMの手数料無料の時間帯を拡充するのと引き換えに、コンビニATMの手数料無料の時間帯をなくし、1回当たり最低105円を課すことに変更しています。次に、優遇措置(3つのステージに分かれています)のある預金者についても、コンビニATMを手数料無料で利用できる回数に制限を加える(他にも、ステージの設定条件等様々な変更がなされています)など、預金者にとっては改悪といえる変更がなされています。つまり、費用負担の大きいコンビニATMの利用を縮小させ、比較的費用負担の少ない自行ATMの利用に誘導しようとしているのがよく分かります。

もちろん、三菱東京UFJ銀行のATMを利用すれば問題ないわけですが、コンビニは自宅近くにあるという方は多くいらっしゃっても、三菱東京UFJ銀行のATMが近くにあるという方は限られるでしょうから、預金者にとっては大きく利便性が損なわれることになってしまいます。そのうえ、低金利の現在では、1回のATM利用手数料が、普通預金口座の利息よりも多額に上ってしまうことも十分想定できるため、安易に手数料が有料化されたコンビニATMを利用することもできません。

しかし一方で、三菱東京UFJ銀行の言い分も理解はできます。日本にはおもてなしの文化が根付いており、サービスと笑顔はタダ(無料)と考えている人が多くいます。そのため、ATMでの現金引出等に要する手数料(銀行による出金サービスを利用する手数料)は、預金者が銀行の提供するサービスを消費している以上、本来はサービス消費者(預金者)が負担して当然のものなのですが、日本人の感覚とは相容れないようです。したがって、銀行側としても、反発が起きないようにしつつ手数料を課すのに苦労しているのがよく分かります。

また、現在の日本では、日銀による異次元の量的緩和が行われており、国債の大半を日銀が購入するという異常事態にあります。そのため、これまでは国債等の債券売買取引で、銀行は収益を獲得することが出来ていたのですが、今後はそのようなことは期待出来なくなっています(もっとも、これは銀行の本来の業務とは言い難いもので、健全な流れともいえます)。

加えて、現在は超低金利であり、貸出金利と預金金利の差額から生じる利ざやが小さくなっているため、銀行は収益を上げにくくなっており、手数料ビジネスでの収益獲得を目指さざるを得ない状況になっています。

つまり、様々な要因が重なり合って、三菱東京UFJ銀行の収益は圧迫されてきているため、ここにきてATM利用手数料の見直しに動いたものと思われます。もっとも、これは、利益を上げることを使命としている営利法人の行動としては正しく、また経営者も株主から経営を委託された者であり、利益を追求するのはごく自然のことではあります。しかし、だからといって預金者の利便性を損なっても良いということにはなりません。預金者あっての銀行です。また、銀行全般の預貸率(預金残高に占める貸出残高の割合)が低下していることを踏まえれば、銀行の収益率の悪さは、ATM利用手数料を無料にしているからではなく、銀行自身の努力が足りないからともいえるでしょう。

ATM利用手数料の改定は、コンビニATMの利用者が増加している現状では仕方のないことではある反面、銀行は、利用者(預金者)の利便性もしっかりと考慮に入れた経営を行うべきでしょう。手数料を課すこと自体を問題視することはできませんが、徴収する手数料に見合うだけのより充実した銀行サービスの提供を期待したいものです。


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