金融リテラシークイズをやってみた。

生徒さん
先生、このクイズやってみてください!

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貯金の達人
金融リテラシークイズ?面白そうですね。やってみましょう!

金融リテラシークイズとは?

身近な金融に関する広報活動を行っているグループ金融広報中央委員会が行った、お金についてのクイズだよ。この委員会は愛称を「マネー情報 知るぽると」と言って、身近な金融に関して役立つ情報をサイトで公開しているんだ。

問1 家計の行動に関する問題

家計の行動に関する次の記述のうち、適切でないものはどれでしょうか。
1.家計簿などで、収支を管理する
2.本当に必要か、収入はあるかなどを考えたうえで、支出をするかどうかを判断する
3.収入のうち、一定額を天引きにするなどの方法により、貯蓄を行う
4.支払を遅らせるため、クレジットカードの分割払を多用する
5.わからない

4番のクレジットカードの分割払いを多用すると、利息もかかるし、支払いを先延ばしにして借入金が増えることになるから、適切ではないね。だから正解は4番

問2 「人生の3大費用」に関する問題

一般に「人生の3大費用」といえば、何を指すでしょうか。
1.一生涯の生活費、子の教育費、医療費
2.子の教育費、住宅購入費、老後の生活費
3.住宅購入費、医療費、親の介護費
4.わからない

2番かなぁ・・。この問題はわからなくても大丈夫だよ。「人生の3大費用」という言葉を知っていても、あまり役に立たないから。

問3 資金の運用、借入れに関する問題

金利が上がっていくときに、資金の運用(預金等)、借入れについて適切な対応はどれでしょうか。
1.運用は固定金利、借入れは固定金利にする
2.運用は固定金利、借入れは変動金利にする
3.運用は変動金利、借入れは固定金利にする
4.運用は変動金利、借入れは変動金利にする
5.わからない

これは、自分だけに予知能力があって「金利が今後あがっていくことを知っている」という前提で回答するのかなぁ。もし市場が金利上昇について織り込み済みなら固定金利でも変動金利でも変わらないから「本人の経済状況にあわせて固定金利か変動金利か選択」するべきだよ。

素直に考えると、3番が正解かな。今後金利が上がっていくなら、変動金利で運用したほうが長期的には金利上昇の恩恵を受けられる。借り入れは、金利があがるまえの低い固定金利を利用したほうが返済金が少なくてすむということだね。これは、あまり良い問題ではないね。金利の上昇・下降なんて誰にも予測できないのに、自分だけは予測できるというおかしな前提の問題になっている。

問4 複利の計算に関する問題

10万円の借入れがあり、借入金利は複利で年率20%です。返済をしないと、この金利では、何年で残高は倍になるでしょうか。
1.2年未満
2.2年以上5年未満
3.5年以上10年未満
4.10年以上
5.わからない

年率20%の借り入れって・・・。利息制限法だと10~100万円未満の借り入れで年18%が上限だよね。。まぁ、いいや・・・。
1年後に10万円×20%で2万円の利息がついて12万円
2年後に12万円×20%で2万4千円の利息がついて14万4千円
3年後に14万4千円×20%で2万8800円の利息がついて17万2800円
4年後に17万2800円×20%で3万4560円の利息がついて20万7300円
4年後に残高が2倍以上になった。答えは2番だね。

問5 相談窓口や制度に関する問題

金融商品の契約についてトラブルが発生した際に利用する相談窓口や制度として、適切でないものはどれでしょうか。
1.消費生活センター
2.金融ADR制度
3.格付会社
4.弁護士

3番の格付会社は、金融商品とはまったく関係がないね。だから正解は3番かな。2番の金融ADR制度については、解説編で説明しよう。

答え合わせ&解説

問1 家計の行動に関する問題

正答:4番
解説:クレジットカードの分割払を利用すると手数料(金利)が発生するため、支払を遅らせるために分割払を多用することは適切ではない。

問2 「人生の3大費用」に関する問題

正答:2番
解説:老後費用、住宅費用、教育費用は、「人生の3大費用」といわれます。

問3 資金の運用、借入れに関する問題

正答:3番
解説:金利が上がっていくときには、運用収入が増加するため、運用を変動金利にすることが適当。一方、借入れについては、コストの増加を避けるため、固定金利にすることが適当。

問4 複利の計算に関する問題

正答:2番
解説:「72の法則」は、お金が2倍になる年数がすぐにわかる便利な算式(「72÷金利≒お金が2倍になる年数」)。この算式に当てはめて計算すると「2年以上5年未満」

問5 相談窓口や制度に関する問題

正答:3番
解説:格付会社は、金融商品または企業・政府などの信用状態について評価(等級:信用格付け)を付与する企業であり、金融トラブル時に相談する窓口ではない。

みんなの正答率

1問20点として全問正解で100点満点のクイズだ。

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全国平均は52.2点。女性よりも男性のほうが正答率が高くて、年代が上がるほど正答率もあがる傾向にあるようだ。若い女性よりも、おじさんのほうが金融リテラシーが高いということだね。

用語解説

【金融ADR】①金融機関と利用者とのトラブルを、②業界ごとに設立された金融ADR機関において、③中立・公正な専門家が和解案を提示するなどして、④裁判以外の方法で解決を図る制度です。裁判に比べてみた場合、非公開の手続で、金融分野に造詣の深い専門家が関与して、トラブル(紛争)の簡便かつ迅速な解決を目指している点に特徴があります。


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